消費者金融に苦戦続く
消費者金融:苦境続く 武富士、貸し付け大幅減 アイフル、再建手続き難航
消費者金融大手の苦境が続いている。武富士は貸し付けに充てる資金確保に苦しみ、私的整理の一種「事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)」での再建を目指しているアイフルも、債権者の足並みがそろわず、再建手続きは難航しそうな雲行きだ。利息制限法の上限金利を超えた「過払い利息」の返還負担や新たな規制が重くのしかかり、各社は生き残りに必死だ。【宇都宮裕一】
武富士は向こう1年間の本業による資金流入と手元資金の合計が2000億円程度なのに対し、同時期に返済期限が来る負債が最大1890億円に上る見通し。新たに資金が調達できなければ中期経営計画の月額目標並みの100億円程度しか1年間に貸し付けに使えない計算だ。このため利用者への貸し出しを急激に絞り込んでおり、今年4~9月の貸し出しは月平均80億円強、11月はさらに大幅に減らした模様だ。過去10年で最も貸し出しが多かった02年3月期は月平均770億円近くも貸していたのと比べると、苦境ぶりがはっきり分かる。
このため武富士は、来年6月に前倒し返済を要請されそうな社債700億円の減免や先送りを要請。債権者から同意を得られれば、向こう1年の返済額を約230億円減らすことができる。更に、保有する貸付金や不動産を証券化することで300億~500億円の資金を調達する計画もあるが、「貸し付けが満足にできない状況は長期化する」(アナリスト)との見方が強い。
アイフルはADR手続きで約70の金融機関に債務の返済猶予を要請したが、今月1日の債権者集会では、数十億円の債権を保有する外資系金融機関が「長期間、関係を維持するつもりはない。損を出してでも手を引きたい」と債権買い取りを要求。応じなければADR成立に同意しない構えを見せた模様だ。
しかし、一部債権者だけの要求をのめば、他の債権者が反発するのは必至。ADRは全債権者の同意が条件で、債権者の足並みがそろわないと手続きは成立しない。主力銀行の支援にも限界があり、「まとまらなければ法的整理の可能性は排除できない」(大手銀行幹部)との指摘も出ている。
各社の貸し付けの合計額を年収の3分の1以下に限る総量規制が来年6月に導入されるのを前に、貸し付けを減らす動きも加速している。大手4社の10年3月末の貸付残高は、1年前より2割程度減る見通しだ。
その分、本業である利息収入が減る上、過払い利息の返還金も高止まりし、メガバンクを後ろ盾に持つプロミスやアコムも安泰とはいえない。
アコムは過払い利息返還に備えた引当金が他社に比べて少なく、「追加の引き当てを迫られる可能性も否定できない」(同社広報)。プロミスは、店舗や人員の削減など抜本的なリストラ策で出遅れており、年内の策定を急いでいる。
(毎日jp より引用)